子どもの成長や健康の為に三食バランス良く食べて欲しい!好き嫌いを無くしたい!と願っているパパやママは多いと思います。
でも理想とは裏腹に、あれもこれもイヤイヤ、口からベェーっと吐き出したり、そもそも最初から「食べない」…。
こんな状態が続くと、どうしてうちの子は食べてくれないの?と悩んだりイライラしてしまいますよね。
よその子どもがモリモリご飯を食べていると「育て方失敗したのかな…」なんて自分を責めてしまう方もいらっしゃるかもしれません。
時期が過ぎればご飯は食べるようになるので、いつかは「そんな時もあったよね」と振り返る事ができます。
この記事では子ども(2歳児)がご飯を食べない理由や、食べさせるための工夫について書いています。
もし何をしても食べてくれないのなら、「一食くらい抜いても大丈夫!」「食べる時に食べてくれればいいや!」と思ってしまえばもっと肩の力を抜いて気楽に構えられませんか?
あまりにご飯を食べてくれず、悲しい思いやイライラを募らせて自分を責めるパパやママもいるかもしれませんが、子育てでイライラしてしまう事…親なら誰しも経験した事があると思います。
決して自分を責めたり否定したりせず、2歳児の成長や特徴などをまずは理解してみてくださいね!
パッと読むためのもくじ
2歳児がご飯を食べない!成長に影響はない?
2歳児は自我が芽生え、何でも「自分でやりたい!」という気持ちが強くなります。
「魔の2歳児」という言葉を聞いた事がありますか?
食事に限らず、どんな物事に対しても拒否したりひっくり返って泣いたりと、大人が困ってしまう現象のことです。
でもこれは自立心や自我が発達している証拠!
感情を抑える機能が2歳ではまだ未熟な事から起こります。
やりたい事が上手くできない、伝えたい事が上手く伝わらないという苛立ちもあるでしょう。
ご飯を食べることを嫌がり、お皿をひっくり返したり食べ物をポイポイ投げて怒り出す…
口に入れたものの、飲み込まずに全て吐き出した…なんて事は2歳ではよくある事です。
「自分で食べたかったのに…」「今はご飯を食べたい気分じゃない!」など子どものあらゆる感情が、このような行動になっていると考えられます。
また、「イヤなものはイヤ!」「これじゃなきゃ絶対にダメ!」という主張も激しくなります。(いわゆるイヤイヤ期)
このように2歳になると、心が著しく成長していきます。
また、「まんま、ちょーだい」など二語文を話せるようになる子も2歳になると増えてきます。
様々な感情を表す言葉や単語も覚えるため、これまで以上に自分の気持ちを伝えようとするようになります。
会話で意思疎通ができるようになると、親も子どもとのコミュニケーションがとても楽しくなりますよね。
仮に一食くらい食べなかったとしても、著しく成長に影響を及ぼすわけではありません。
コミュニケーションが取れるようになれば、お腹が空けば自分から「ごはんちょうだい」や「おなかすいた」と要求してくるからあまり心配しすぎなくても大丈夫ですよ。
2歳児がご飯を食べてくれない理由は7つ
子どもがご飯を食べない理由はざっくり挙げると下記の7つになるのではないでしょうか?
- お腹が空いていない
- 体調が良くない
- 遊びたい
- 眠い
- 好みじゃない
- なんとなく嫌
以下で簡単に解説を加えていきますね。
お腹が空いていない
お腹が空いていない理由としては、こんな事が挙げられると思います。
- おやつを食べすぎていないか?
- 間食とごはんの時間が近くないか?
- うんちが出ていない
- 飲み物の取りすぎ
- 運動不足
- 昼寝から起きたばかり
大人でも、間食をし過ぎたり不規則な生活で一日中ダラダラと過ごすと、お腹が空かない事ってありませんか?
子どもも同様に、おやつを食べ過ぎたり運動をしていないなど生活リズムが少しでも乱れてしまうと、「お腹が空いた!」という感覚にならないのです。
体調が良くない
大人だって、体調が悪い時はあまりご飯が食べられませんよね。お子さんにこんな症状はありませんか?
- 風邪を引いている
- 便秘をしてお腹が張っている
- なにかストレスがかかっている
もしかしたら、体調が悪いのかもしれません。風邪だけでなく、便秘や腹痛、アレルギーという可能性も考えられます。
長く続くようなら、自己判断はせずに医療機関に相談しましょう!
遊びたい・眠い
自己主張が強くなるこの時期は、「遊びたい!」「眠い…」「外行きたい!」など一度その主張を始めると、納得いくまでやめません。
地べたに大の字で倒れ込んで「イヤー!!!」と泣き叫び続ける…なんて経験をした事があるのではないでしょうか。こうなるとお手上げですよね。
このように、遊びたい気持ちや眠さが強くて、今はご飯を食べくないのかもしれません。
しかし自己主張をするということは、自分の感情を理解してきちんとそれを相手に伝えようとしているのです。成長している証拠ですね!
好みじゃない
産まれて来た時は母乳やミルクで育っていた赤ちゃんが離乳食を食べ、私たち大人と同じような食事をしていく中で、子どもにとって食べ物はまだ未知の物が多く、常におっかなびっくりなのではないでしょうか?
離乳食の頃に慣れていたドロっとした感触も、固形のものを食べ出したらなんとなく食べたくなくなってしまう事もあるのかもしれません。
子どもにとっては味や食感はまだわからないことだらけ。
その日その時の気分によっても食べたい感じが変化しているのかもしれません。
でも、考えようによっては「違い」がどんどんわかるようになっているという事。
好みとひとくくりに言っても、子どもの成長を感じるひとつのきっかけになるかもしれませんよ!
なんとなく嫌(イヤイヤ期)
どんなに大好きな食事メニューであっても、その時の気分が乗らなければ子どもはご飯を食べません。
別のことをやりたいのか自分で食べたいのか、嫌いな食べ物があるのかなど良く観察してみてください。
子どもがご飯を食べようとしたのに、親が介助をした事で急に嫌がったという経験をした事がありませんか?
子どもはこの時、「自分で食べたかったのに」「食べさせないで!」という感情でいっぱいになったのかもしれません。
自分でやりたいなら子どもにやらせてみる、落ち着くまで気分転換をさせてあげるなど、お母さんの負担にならない程度に子どもの感情に寄り添ってあげてみてください。
2歳児がご飯を食べない時に工夫するポイント7つ!
では、どうしたらごはんを食べるようになってくれるか、工夫ポイントを挙げてみました。
環境を整えてみよう
子どもは私たち大人よりも色んな物に興味を持ちます。でも、大人のように同時進行で何かするのはまだできません。
そのため、食事に集中するための環境を作ってあげることも大事です。
- お腹が空くようにたくさん遊ばせてみる
- テレビや音楽がついていたら消してみる
- おもちゃを片付けてみる
- 家族が楽しそうに食べている姿を見せてみる
どんなお腹が空いていても、テレビやおもちゃなどが目に入ってしまうと食事に集中できません。
食事をする環境には遊び道具を置かない。テレビをつけない。など食事の空間をしっかり整えてあげてください。
そして、楽しい雰囲気を心がけましょう。きっと子どもも食べ物に興味を持ち、楽しみながらご飯を食べてくれます!
また、しっかりと運動をしてお腹を空かしておくこともポイントです!
五感を刺激するような工夫をしてみよう
目に飛び込んでくる物で興味を引きつけて五感を刺激するには以下のような方法が挙げられると思います。
- 盛り付け方を変えてみる
- 食材の形を変えてみる
- 食器を変えてみる
- スプーンやフォークがうまく使えなくても気にしない
嫌いな野菜でも、星やハートの形にすると子どもは興味を持ちます。野菜は特に、見た目を嫌がって食べず嫌いという事が多いようです。興味を持てる見た目にすれば食べてくれるので、野菜の美味しさにも気づいてくれるかもしれませんね。
子どもが好きな色やキャラクターの食器に変えてみたりランチョンマットを日替わりにしてみたりと、子どもの五感が刺激されるような工夫をしてみましょう。
スプーンやフォークの持ち方は無理やり矯正したり怒ったりせず、上手に持てたら褒めてあげる!程度にして、まずは食事を楽しんでください!
メニューを工夫してみよう
毎回同じ物ばかり食べていると飽きてしまったり、逆にみた事もない食べ物だと警戒して食べなかったりすることもあるようなので、馴染みのある「いつもの食材」で特別感を出すと子どもにとってはウケがいいかもしれません。
- 食材の大きさを小さくしてみる
- 全体的な量を減らしてみる
- 味付けを変えてみる
子どもはとても観察力が鋭いので、隠して入れた嫌いな食べ物をすぐ見つけたりしますよね。
あまりにも野菜を食べてくれないのであれば、すり下ろしたりみじん切りにして調理してみると良いでしょう。成長と共に、苦手な食べ物も少しずつ克服していきます。あまり気にし過ぎない事も大切です。
食事を完食できると、子どもは得意げな表情をしますよね。全部食べられた嬉しさや達成感を与えてあげるために、最初から量を減らしてあげてみてください。その嬉しさから、おかわりをしてくれるかもしれませんね!
食事にかける時間を決めてオーバーしたら終わりにしてみよう
小さな子どもが集中できる時間はせいぜい10分〜15分くらいです。
30分を超えたら食事を終わりにして片付けてしまうなど、時間を決めて食べさせる事で遊び食べや食事に飽きてしまうということから抜け出す事ができます。
一緒に作ってみよう
実際に野菜や果物などの食材を見せてみたり、危なくない範囲で調理している姿を子どもに見せる事で、食事ができあがっていく様子を子どもが理解することに繋がります。
また、卵をかきまぜたりホットケーキの粉を牛乳と卵と混ぜ合わせるのは親が補助をしてあげれば2歳児でもできる作業です。
小さな子どもはママやパパのマネをするのが大好き。実際に作るところを一緒にやると、おままごとを楽しんでするようになりますよ!
食べ物の絵本で興味を持たせてみよう
ここで紹介する絵本は我が家の息子にも読んであげているものなのですが、読んであげた後に絵本の中で紹介している食材を見せてあげたり、作っているところを見せたりすると、とても興味津々で喜びますよ。
しっかり食べられたらたくさん褒めてあげよう
苦手な野菜を一口だけでも食べる事ができた、最後まで座って食事をした、どんな些細な事でもたくさん褒めてあげてください!
これまで全く食べてくれなかったニンジンを、一口だけでも食べられたら凄い進歩ですよね!
子どもは親に褒められると、とても心が満たされます。楽しく食事をして、たくさん褒めてあげましょう!
食事だけでなく、生活のあらゆる場面でのやる気や向上心などに影響してくれます。
それでも子どもがご飯を食べない時はこうしよう
これだけ工夫しても子どもがご飯を食べなかった…そんな悩めるママやパパに贈ります。
親が気持ちを切り替える
毎日毎日食事を拒否されると、ついイライラして子どもを怒ってしまうこともありますよね。
親も人間なので、つい感情的になってしまう事だってもちろんあります。
「どうして食べないの!」「食べないと大きくなれないよ!」とつい怒って言ってしまうこともあると思いますが、子どもは感情のコントロールがまだうまく出来ません。
癇癪を起こして食べなくなってしまうとこれでは逆効果。
また、無理に食べさせようとすればするほど、自我が芽生えている2歳児にはこれも逆効果となり、食事自体がストレスになってしまうかもしれません。
なぜ子どもが食事を嫌がっているのか考えてみて、ここでしっかりと親がサポートしてあげましょう。
間食を工夫する
おやつはいつも何時にあげていますか?また時間がバラバラになったりしていないでしょうか。
おやつの時間はできるだけ毎日同じ時間に、日によってバラバラにならないように気を付けましょう。
もし毎日15時にあげているのに夕飯を食べないのであれば、少しだけおやつの時間を早めてみてください。14時半頃にはお昼寝から起きて、そのままおやつを食べて15時までに食べ終えます。
また量を少し減らしてみたり、腹持ちの良いおやつを少量にするなど工夫をしてみてください。芋類は腹持ちが良く、味付けもそれほど必要ありません。またお菓子類に比べると体に良いのでオススメです。
席を立ったら片付ける
小さな子どもが集中できる時間はせいぜい10分〜15分くらいです。
お腹が空いている時はあっという間に食べてしまう場合、席を立ったらその時は食事に興味がない、つまりお腹が空いていないタイミングなのです。
子どもはまだ本能で生きていますから、お腹が空いていなければごはんは食べません。
無理強いせず、「まだお腹が空いていないんだね」と言って、いったん片付けてしまいましょう。
生活リズムを整える
生活リズムは、これからの成長発達に大きな影響を与えます。
食事やおやつの時間は、できるだけ毎日同じにしてあげましょう。このリズムが整えば、食事の時間にお腹が空くようになります。
きっちり毎日同じ時間!と神経質になり過ぎる必要はありません。朝食は7時前後、昼食は12時で夕食は19時前後くらいと、ある程度の時間は決めておきましょう。
毎日日光を浴びる、適度な運動をするというリズムも大切です。食事に限らず、子どもの一日の生活リズムや行動などを見直してみると良いかもしれませんね!
2歳児がご飯を食べなくても心配しすぎないで!
子どもがご飯を食べてくれずイライラしてしまうのは、一番には子どもの成長を心配する親心からではないでしょうか?
2歳児について、もう一度簡単にここでまとめます。
- 2歳児は自我や自立心などが「こころ」が急成長する時期!
- 2歳児は「気分が乗らない」「食べたくない」など食べることより感情重視
- もはやご飯を食べないのも2歳児の特徴のひとつ
- 子どもの感情を受け入れた上で親が気持ちを切り替えてみる
2歳児はまだ自分の気持ちを100%伝えることも、感情をコントロールすることも上手く出来ません。
感情のコントロールが出来ない、嫌いな野菜があるから食べたくないなど、子どもが食事を嫌がる理由は様々でしょう。
何が原因なのかわからなかったとしても、子どもの目線に立って、まずは子どもの感情と向き合ってみてください。
ご飯を完食する事よりなにより、まずは楽しい雰囲気で食事の時間を楽しむ事が子どもにとっては大切な食育です。
この状況は多くの2歳児が通る道で、しばらくすると、あの時は一体何だったの?と思うほどしっかりとご飯を食べるようになると思えれば、心配しすぎることなく大きな気持ちでこの状況を受け入れられるのではないでしょうか。
子どもがご飯を食べずに日々イライラしたり、悩んでいたママやパパがこの記事を読んだことで「そんなに気にしすぎなくていいんだ!」と思ってもらえたら幸いです。